劇場/又吉直樹 を読んで
まずは、最近読み終えた本の感想を書いていこうと思います❗️
それがこちらの本。↓
劇場
又吉直樹 著
皆さんご存知、お笑い芸人であり芥川賞作家でもあるピース・又吉さんの第2作目となる小説ですね。
私は普段、恋愛小説はあまり読まないのですが、前作の小説「火花」を読んでとてもいい話だなと思いましたし、
あの又吉さんが書く恋愛小説って、どんな話なんだろう?という興味と、
本のページ数も200ページ足らずだったこともあり、ちょっと読んでみようかなと思い、今回手に取りました。
と、意気揚々と読み始めた私ですが、読み終わるまでにトータルで2ヶ月近くかかってしまいました…💦
というのも、一度途中で読むのをやめてしまったんですね😓
なぜかと言いますと、序盤に主人公の男・永田と相手役となる女性・沙希との出会いのシーンが描かれるのですが、
現在独身、彼女なし、最後に女性と二人でご飯を食べに行ったのはいつだっただろうか…と真剣に考えないと思い出せない私にとって
出会いのシーンにどうしても納得がいかず、小さな怒りとともに本を閉じてしまいました。笑
しかし、少し時間をおき頭を冷やした私は、ここを乗り越えれば感動が待っているかもしれない…!と思い直し
1ヶ月のブランクを開けて再びページをめくりはじめました。
結論から言うと、読んで良かったな、と思いました。🙂
恋愛の持つ切なさ、相手を思う気持ち、すれ違ってしまうもどかしさ、
みたいなものがスッと凝縮されたような物語だと思いました。
正直、主人公の永田には感情移入できない部分があり、イラッとすることも多々ありましたが、
気持ちがわからんでもない、と感じるとこもあり、そのような場面では胸が痛みました。
個人的に印象に残ったことは「変化」についてです。
劇的な変化はないのに、何かが少しずつ変わっていく。
一度変わってしまったものは二度と元には戻らない。
出会った頃のように笑えない寂しさ。
この話の本質とは少しずれているかも知れませんが、
やはり「今」を大事にしないといけないな、と思いました。