中国デジタル革命①
今日のYouTube大学のテーマは「中国デジタル革命①」です。
今までの授業でも中国は何回も出てきましたが、その中国の現代を掘り下げていく内容になりそうですね。
参考文献は「清華大学が見た最先端社会、中国のリアル/夏目英男」
清華大学、と聞いても私はピンとこなかったのですが、今の中国でNo. 1の大学だそうです。
この本は、5歳の頃から中国に渡り、清華大学に入学した日本人の方が書かれた本で、
日本に戻り、日本人と中国について話したときに、
日本人が中国に抱いているイメージと中国内部から見た中国には、大きなギャップがあると感じ、
現在の中国の本当の姿を伝えたい、との思いから書かれた本とのことです。
まず、この著者が日本に戻って感じたことは、デジタルサービスの差についてだそうです。
現代の中国ではキャッシュレスは当たり前になっているが、日本ではまだそこまで普及しているとは言えない。
そして、日本では最近ウーバーイーツなどの宅配サービスが人気になっているが、中国では10年前から行われていた、という。
著者は、その中国の成長のターニングポイントとなったこととして、改革開放 と 北京五輪 をあげている。
まず、改革開放とは、毛沢東から鄧小平に替わった際に行われた「社会主義自由経済」のことであり、
この、政治体制は社会主義をとりながら経済は資本主義を導入する、というやり方で経済を急成長させた。
そして、北京五輪によって、とてつもないスピードで建物が建設されていく様子を著者は肌で感じ、
そこで変化がさらに加速していることを感じたそうです。
次に、現在の中国は3つの世代に分けることができる、という。
それが、バーリンホウ(80後)・ジウリンホウ(90後)・リンリンホウ(00後)の3つの世代である。
それぞれ特色があり、
バーリンホウは1980年代生まれの人のことをいい、改革開放の時代を生きた人たちなので気骨がありパワフルである。
ジウリンホウは1990年代生まれの人のことをいい、デジタル革命が起こった頃なので、デジタルに関する深い知識を持っている。
リンリンホウは2000年以降に生まれた人のことを言い、デジタル革命以後に生まれた人たちなので、自国に対して自信に満ち溢れている。
ちなみに日本をはどう思われているかというと、意外と日本を好きな中国人は多いという。
それは日本のアニメが中国で放送されていることが大きく、小さい頃から親しんでいた人が多く、
そういったサブカルの分野で人気があるという。第二外国語を選ぶときも日本語を選ぶ人が多いらしい。
そして、現在の中国を語る上で欠かせないのがアリババとテンセントである、という。
アリババ・テンセントときいても日本人はピンとこない人が多いかも知れないが、
この2つの企業はもはや1つの企業ではなく、アリババ系・テンセント系と言われ、
中国の社会インフラとして欠かせない存在となっている。
この2社が行なっていることが、決済サービスである。
アリババはまず通販事業から始まり、CtoC、BtoCと事業を拡大させていった。
その中で、通販の決済を行う「アリペイ」という決済サービスを開始し始めた。
テンセントは、SNSの分野から進出しWechatというSNSサービスを始めた。
これはTwitterやLineのようにメッセージや写真を送る、というサービスだったが、
すでに音声など送信のなどにも着手しており、かなり広範囲なSNSサービスになっている、という。
その中で、SNSで決済をする「Wechatペイ」というサービスを開始した。
このサービスは、友人間で送金が簡単にできる、ということから割り勘などで利用され人気になり、
そして、中国独自のカルチャーも利用し、旧正月でのお年玉の送金などで国民に広く認知された。
現在では、通販の決済はアリババの「アリペイ」で行い、それ以外の送金などは「Wechatペイ」を利用する、
という風潮になっているそうで、この2社は現在も激しいインフラ合戦を展開している。
そして、テンセントさらに映画に手を伸ばし始めた、という。
以上です。
テンセントのことは全く知らなかったので、勉強になりました。
続きを楽しみにしたいと思います。